バンド全体で考える演奏

バンド全体で考える演奏

こんにちは、Seanです。

日本の音楽レベルはどんどん上がってきている様に思います。

 

昔では考えられないほど、アマチュアミュージシャンのレベルが高くなっており、今やライブハウスはもちろん、路上で活動されてる方も含めて演奏や歌の技術はプロ級の人たちばかりで、アマチュアと言えども、思わず聞き入ってしまう程です。

 

ドラムセット

 

私はバンド演奏も、ソロ演奏(ピアノやギターの弾き語りなど)も経験がありますが、技術力(演奏レベル)は今のアマチュアに遠く及びません。

 

そんな私ですが、音楽関して少しだけ強みがあります。

それは、バンドで必要な楽器演奏(ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード)を一通り経験した事と、それらの経験を元に作曲活動を行っていた事です。

 

この記事では、そんな私の視点からよりよいバンド演奏、ソロ演奏はどういうものなのか、を書いていきたいと思います。

個々の演奏レベル、またはバンド全体の演奏レベルの底上げに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

音楽スタジオ

 

演奏はバンド全体で考える

作曲をしていると、個人でプレイしていた時にはなかなか気づきにくい事が見えてきたりします。

一番大きいポイントは、バンド全体の音量バランスではないでしょうか。

 

ギターだけ爆音とか、ヴォーカルがひたすら全力疾走で突っ走るとか、私の時代に生きたアマチュアバンドでは結構多くみられました。

バンドや楽器演奏は自分をアピールする場ですから、目立ちたい気持ちは非常に良くわかります。しかしバンドは一人でやるものではなく、みんなで1つの作品を演奏して作るものです。一人だけ浮いていてはバランスを崩し、例え他のメンバーの演奏が良くても作品自体は壊れてしまいます。

ライブをやる気がなく、人に見せる必要のないバンドは全員爆音でも構わないと思いますが、やはりバンドをやるからには誰かに聞いて貰うためライブを目指している方が多いのではないでしょうか。

実際のライブはPA(音響)さんがいて、ライブ中も常に音量レベルを監視しているので一人だけ爆音になったりはしませんが、路上でのパフォーマンスや、ジャズバーなど小規模の演奏会場ではPAさんは存在しませんから、自分達で音量のバランスをとらなければなりません。

 

音量バランスの悪い音楽を聞かされるのは本当に不快です。

 

私も作曲時には、とにかく音量バランスには注意を払っています。

打ち込み楽器もいれると、一曲で20パートくらいの構成になる事もありますから、とにかく全体を通してバランスを崩さないように気をつけました。

 

ギターはソロなどではバーン!と音量を上げるべきですが、それ以外ではヴォーカルの邪魔にならないように注意するとか、キーボードも場合によってはほとんど聞こえないレベルの音量の方が効果が高かったりしますので、いろいろ研究してみて下さい。

 

スタジオ練習ではドラムの音はほぼ一定になるので、ドラムの音量に合わせるとわかりやすいと思います。

その他はエフェクターでポイントごとにブーストしたり、ボリュームペダルを使うなりして調整すれば良いと思います。

 

バンド全体の演奏で言えば、コーラスも欠かせません。

個人差があるとは思いますが、私はコーラスのない曲にはまったく心が響きません。

そして、そのコーラスの音量バランスにも気を配る必要があります。

 

コンサート会場

 

個々の演奏

音量レベルの調整は、一般的にはボリュームペダルやエフェクターを駆使していろいろ操作可能ですが、ヴォーカルやドラムはなかなか難しいものがあります。

特にドラムは打楽器ですから、強く叩けば音は大きくなりますし、弱く叩けば音は小さくなります。

スネアはリムショットなどでさらに鋭い音を出せたりしますが、とにかく他のパートと違ってアナログです。

それゆえ、全体バランスを考えるには非常に重要なパートでもあります。

しかし、ドラムは加減や打ち方などでどうにでもなるパートですから、全体バランスの意識さえもっていれば、後は練習でものすごく良くなると思います。

 

ヴォーカルもかなりアナログです。 人体がそのまま楽器ですから、その日の体調でも音質が変わってしまうとても繊細な楽器です。

ヴォーカルは、腹式呼吸での発声が基本です。

これなくてしバンドでの歌は相当困難ですので、自信がない人はまずはヴォイストレーニングを受けた方が良いと思います。

その上で、マイクを口元から離したり近づけたりする ”オンマイク・オフマイク” の技術を体得し、自分の感覚で音量バランスを調整する必要があります。 長くなりそうなので、ヴォーカルについては後日別記事で詳しく書こうと思います。

 

ギター・ベース・キーボードは、ほとんど電子機器による音量調整が可能ですから(厳密にはアタックにより変動がありますが)研究するのはエフェクターや構成プログラムなどの研究になると思います。

Aメロ、Bメロ、サビ、ソロパートなどではもちろん音色も音量も調整する必要がある上、それが曲によっても異なりますので、今までやっていなかった人は相当研究していろいろ試してみた方が良いと思います。

ここまでちゃんと音量バランスを考えられば、仮に個々の演奏技術が追いついていなくても、お客さんに見て貰うのに十分な作品になっているのではないかと個人的には思っています。

と言うわけで、私の音楽観について持論を展開しましたが、もちろんこの考えが全員に理解して頂けるとは思っていません。 音楽は「音」を「楽しむ」ものですから、人それぞれ自分の楽しみ方で音楽をされるのが一番です。