冬のリゾートバイト ペンションでの仕事
こんにちは、Seanです。
私はスキー場付近のペンションで泊まり込みのバイトをした事があります。
いわゆる「リゾートバイト」と言うやつですね。
目的はもちろん、 ”スキー技術の向上” ですが、当時の私のスキーのレベルはと言うと、ただ何も考えずに上から滑り降りてくると言うレベル。
パラレルターンもウェーデルンもわからず、どんな人が上手で、どんな人が上手ではないのか、全然わからない状態でした。
そんなレベルではありましたが、スキーを滑る事はものすごい楽しいと感じていたので、当時の私は「その何が何だかわからないものを探したい」と思っていたのかも知れません。 19歳の時です。
当時私はNTT関係の仕事をしていたのですが、身体的な理由(※)で転職を考えていました。
(※色弱体質の為特定の色を見分ける事が出来ず、メインの仕事である電話線のケーブル工事に携われない事が途中で判明した為)
そんな時、誰から聞いたわけでもないのに「雪山のペンションなんか面白そうじゃないか?」と頭にふっと浮かんだのです。
時期もシーズンに差し掛かる頃でタイミングも良く、結構あっさり 「じゃあやってみようかな~」 となりました。
当時はインターネットもまだまだ普及していなかった為、募集はスキー雑誌などを見る必要がありました。
何件か応募ハガキを出して、返事が来たのが二通。 そのうちの一件に決めました。
場所は長野県の白馬村。 スキー場では有名な場所ですね。
更に私がお世話になったペンションは八方尾根と言う場所で、スキーの最高峰とされている場所でした。
そんな事は知らずに応募したのですが・・・
このアルバイトは、19歳にして相当な冒険でした。
見知らぬ土地に一人、泊まり込みで乗り込んだんです。 道中ドキドキが止まらなかったのを覚えています。
そして、アルバイトに従事してからも感動の連続でした。
寝泊まりする場所は10畳程の部屋に8人、部屋には二段ベッド(通称スキーヤーズベッド)が4台設置されており、ベッドが個人の部屋代わりです。
ここだけ聞くと信じられない狭さのように感じられそうですが、雪山のリゾートバイトではこれが普通です。
仕事が終わると、みんな自分のベッドに入り、顔を突き合わせビールを飲むもの、お菓子をつまむものそれぞれですが、雑談をしたりします。
神奈川出身の私には雪山で生活すると言う事自体がとにかく新鮮で感動的で、仕事はかなりハードできつかったのですが、夢のような生活でした。
夜の雪山を散歩しても、感動ばかりです。
乾いた空気、冷たい風、スキー場なので夜はネオンがちりばめられ、雪が降ってもすべてが幻想的でした。
19歳と言う若さもあってだと思いますが、一生残る思い出になったのは間違いありません。
ペンションの人達も、一緒に生活した他のアルバイトの人達もとにかくすごく感じの良い人ばかりで、私はすぐに馴染めました。
ただ前述してますが、仕事はかなりハードでした。
朝は6時起床、お客さんの朝食の仕込み、調理、皿洗い、客室の掃除、ベッドメイク、トイレと風呂掃除、昼食の準備(ここは昼食の時間にレストランも経営していた)、昼食の片付け、夕飯の仕込み、ここまで終われば休み時間です。13:00~16:00の間で自由時間があり、この時間にスキーの練習にいきます。
16:00に戻ったらお客さんの夕食の準備です。夕食はお客さんが部屋に戻るまでなので、遅い日は22時頃までかかる事がありました。
たまに早く終る日があり、20時とかに上がれればそのままナイターを滑りにいきます。
毎日早朝から夜遅くまでの稼働、仕事は肉体労働で、休み時間にスキーの練習、若かったからこそ出来たのでしょうが、とにかく身体は毎日悲鳴をあげていましたが、ものすごく充実した日々を過ごせました。
スキーの技術も間違いなく上達したと思いますが、それよりも住込みで働かせてくれた場所があり、そこでの生活が一生の思い出となりました。
リゾートバイトは踏み出すのに勇気がいると思いますが、行ってしまえば一生の思い出になるのは間違いありません。
行きたいけどためらっているいると言う方、ここは是非勇気を出して踏み込んでみては如何でしょうか?