中小企業の中間管理職
こんにちは、Seanです。
さて「いろいろな職業」シリーズです。
タイトルの通り、この記事では私の「中小企業の中間管理職」だった時代のお話をします。
今まで書いたコールセンターの仕事やシステムエンジニアの仕事とはちょっと視点が違いますが、なかなか体験し難い面白い仕事だったので、ここで私の体験談を記載したいと思います。
中間管理職といっても企業や部署によって全然内容も変わってくると思いますが、私の所属していた部署は「経営戦略部」の「副部長」と言う立場でした。
しかも、中国に進出していた日系企業で、私は中国での現地採用でしたので、かなり変わった立場であったのは間違いありません。
普通に生活していたらこんな仕事に就くなんて到底ありえないのですが、いろいろな偶然と、タイミングもすごく良かった為実現出来たのだと思います。
それと、私が中国語を使えると言う事、更に現地に数年住んでいた為、中国に詳しいと言う事も大きかったと思います。
さて、そんなこんなで日本で普通に仕事していたらありえない、副部長と言う立場で仕事をする事になりましたが、これがものすごくやりがいのある仕事でした。
自分の能力に見合っていない高い職責の仕事です。それはもうすごく大変でしたが、だからこそやりがいもあったのだと思います。
副部長とは言ったものの、実はこの経営戦略部は部長が不在で、社長が経営戦略部部長を兼任しており、更に私は社長助理(中国語で秘書やマネージャーの意味)も兼任していた為、ほとんど社長の側近です。
私は会社員だった頃、出世に憧れがありました。
ずっと平社員でしたから、「いつかは部下を持って現場をコントロールしたい!」という思いがありました。
まぁこれは割りと一般的で、それほど変わった思想ではないかも知れません。
しかし、中小企業とは言ったものの、小売業で社員数は約200名、アルバイトを入れると1,000名規模の会社です。
中小企業の中でも少し大きめの会社だったと思います。
大きめの会社が全部とは思いませんが、その会社にはいわゆる「派閥」がありました。
私は社長の側近だったので、当然他社員からは社長派とみなされるので、他派閥の幹部と仕事で絡む時は非常に苦労がありました。
自分の仕事でも、部下に指示する事自体慣れていないし、特に外国の地で外国人に外国語で指示を出さなければならないのです。
職に就く前までは「まぁ苦労はあるだろうな」くらいには思ってましたが、実際にやってみると、想像以上にハードな仕事である事がわかりました。
上述しておりますが、私はとにかく社長の側近だったので、社長の描いた経営戦略を自分の頭に叩き込み、それを私より立場の上な副社長や部長クラスの人を含め、全社員に認識して貰い、プロジェクトを遂行しなければならないのです。
他部署から社長プロジェクト執行にあたり苦情がくれば、日本人中国人問わず説得してプロジェクトを続けて貰わなければならず、プロジェクトが滞ると社長からの圧力がかかる。
「中間管理職は上からと下からの板挟みの仕事だ」 とは聞いた事はありましたが、本当にその言葉の通りだなぁとやっていて思いました。
と、苦労の部分だけ取り出して書いてしまいましたが、苦労はその通り非常に多いし、ストレスで胃が痛くなるような事はしょっちゅう、不眠になったりと散々ですが、「副部長」と言う言葉とおり苦労もありますが職権もかなり強いのです。
社長のプロジェクトを遂行するのもそうですが、自分でも会社をもっと良くする為のプロジェクトを思いつけば提案出来るし、そしてそれを自分の進捗・管理の元、自分の部下や他部署を巻き込んで遂行出来るのです。 案が通ればですが・・・
自分の発案したプロジェクトを、会社全体を巻き込んで自分の指揮の元遂行出来るんです。
もちろん失敗すれば自分だけならともかく会社にも大ダメージがありますし、その為のプレッシャーも尋常ではありません。
しかし、それだけの事を出来る立場であるという事は、今後の人生で代えがたい経験になる事は間違いありません。
実際、私はここでの経験があったからこそ自分で事業をはじめても大丈夫だと思うようになりましたし、当時の経験が今まさに活用されています。
本当に、たぶん経験した事ない人は想像した以上に大変な事が待ち受けているとは思いますが、それを乗り越えた時人間的にレベルが大きく成長するのは間違いありません。
部下を持ちたいと思っている方、是非挑戦してみて下さい!